長期優良住宅を建てる5つのメリットとは?
長期優良住宅の家には、安全・快適な住宅に数世代にわたって住める環境や節税や低金利の住宅ローンなどを活用できるといったメリットがあります。今回は、長期優良住宅の標準を全棟で満たすイデアホームが、長期優良住宅の要件と認定で受けられる5つのメリットについて説明します。
家づくりのノウハウ
2024/05/17
目次
長期優良住宅のメリットとは? 要件とメリット、条件を解説します
長期優良住宅の認定を目指す家づくりは、安全で快適な住まいを求める多くの方々にとって重要な選択肢となります。特に、新築の住宅購入を検討している方には、住宅ローンの控除や税金の軽減といった経済的なメリットが大きな魅力です。今回は、地震に強い構造を持ち、長期間の安心を提供するイデアホームが、長期優良住宅のメリットについて詳しく解説します。イデアホームでは、長期優良住宅の仕様を全棟標準としています(申請には別途費用が必要です)。この記事で長期優良住宅のメリットを知り、ぜひ長期優良住宅について検討してみてください。
長期優良住宅とは、どんな家?
長期優良住宅は、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定される、長く快適に住み続ける高性能な住宅です。この法律は2009年に施行され、住宅の耐久性や維持のしやすさを高めることを目的としています。
長期優良住宅制度の認定を受けるには、主に5つの措置を講じる必要があります。
- 長期にわたって使用できる構造・設備がある
- 良好な景観や地域における居住環境などへの配慮が行われている
- 住戸面積が国土交通省令で定める規模以上である
- 維持保全の期間や方法が定められている
- 自然災害に対する配慮がなされている
これらの措置をすべて講じた上で、所管行政庁に認定申請を行った住宅が、長期優良住宅として認定される仕組みです。
国土交通省の発表によると、2023年3月末時点で、新築または既存の住宅の増築や改築を含め、累計で約147万戸が長期優良住宅として認定を受けています。特に注目すべきは、新築戸建て住宅におけるこの認定の割合が29.3%に達し、これが3年連続で増加している点です。このデータは、持続可能で質の高い住宅に対する需要が高まっていることを示しており、多くの家族が将来を見据えた安定した住環境を求めている証ともいえます。
(参考:国土交通省 https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001175.html)
長期優良住宅の4つのメリット
長期優良住宅を建てた場合、大きく分けて5つのメリットがあります。ここではその4つのメリットについて紹介します。
1:長期優良住宅のメリット|安全で快適な暮らし
長期優良住宅は、長期にわたって安全で快適な生活を提供するよう設計されています。このタイプの住宅は、数世代にわたって使用することが想定されており、その持続可能性は高い耐震性能や省エネルギー性能によって支えられています。安全で快適な暮らしを得られるのが環境でのメリットです。
劣化対策と災害対策
長期優良住宅の設計には、時間の経過とともに発生する可能性のある劣化を防ぐ対策が含まれています。また、災害対策として高い耐震性を確保し、大規模な地震が発生しても損傷を最小限に抑える構造が取り入れられています。これにより、災害後の修復が容易になり、家族が安心して住み続けることが可能です。
省エネルギー性と断熱性
長期優良住宅は、省エネルギー性の高い設計が施されています。優れた断熱材の使用により、家全体の断熱性が向上し、エアコンや暖房機器のエネルギー消費を減少させます。これにより、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができ、長期的なエネルギーコストの削減にも繋がります。
健康への影響
日本では、多くの住宅が断熱性に欠けているため、冬期には室内の低温が健康問題を引き起こすことがあります。調査によると、断熱性が低い住宅で過ごすことは、冬期の死亡率を高めるリスクと直接関連しています。これに対し、長期優良住宅のような断熱性が高い住環境は、住む人々の健康を守る上で非常に重要です。
このように、長期優良住宅を建てるメリットは、ただ長く住むことができるだけでなく、持続可能な設計と構造により健康的な生活を支えることです。また、資産価値の維持も可能です。
2:長期優良住宅のメリット|減税や税の特例措置を受けられる
長期優良住宅の認定を受けると、様々な税制上の特例措置を受けられます。これらの措置には期間限定のものが多いため、利用を考えている場合はその期限を確認することも忘れずに行いましょう。以下に、主な減税措置を詳しく説明します。
住宅ローン減税
長期優良住宅の場合、控除限度額が引き上げられます。
控除借入限度額 | 長期優良住宅は最大4,500万円( 省エネ基準に認定されない場合は0円) |
最大控除額 | 409.5万円 |
控除率と期間 | 住宅ローン残高の0.7%を、最大13年間所得税から控除。 |
適用条件 | 建築確認の期限、2025年12月31日まで対象 |
子育て世帯等の特例措置の場合
令和2024年12月31日時点で「19歳未満の扶養親族を有する世帯」または「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」の方には、子育て世帯等の特例措置が適用されます。令和2024年1月1日から令和2024年12月31日に居住を開始した場合、借入限度額は5,000万円、最大控除額は455万円まで引き上げられます。
控除借入限度額とは?
控除借入限度額とは、住宅ローン控除の適用を受ける際に、控除を計算するための最大借入金額のことを指します。この金額は、住宅ローン控除の対象となる住宅ローンの元本残高の上限を示しており、それを超える部分については控除が適用されません。つまり、年末時点の住宅ローン残高が5,000万円あったとしても、控除の対象になるのは4,500万円までとなります。
▼住宅ローン減税についてはこちらの記事をご覧ください。
不動産取得税の減税
長期優良住宅の場合、課税標準からの控除額の増額を受けられます。
控除額 | 固定資産税評価額から1,300万円を控除(一般住宅は1,200万円を控除) |
適用条件 | 2026年12月31日までに新築した住宅 |
登録免許税の税率引き下げ
長期優良住宅の場合、所有権保存登記等に係る税率が一般住宅特例より引き下げられます。
所有権保存登記の税率引き下げ額 | 一般住宅は0.15%、長期優良住宅は0.1% |
所有権移転登記の税率引き下げ額 | 一戸建ての場合、一般住宅は0.3%、長期優良住宅は0.2% |
適用条件 | 2027年3月31日までに取得した住宅 |
固定資産税の減税期間延長
長期優良住宅の場合、新築住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期間が一般住宅より延長されます。
減税期間 | 長期優良住宅は固定資産税が5年間1/2 減額(一般住宅は3年間) |
適用条件 | 2027年3月31日までに新築した住宅 |
投資型減税
投資型減税とは、長期優良住宅を建てるためにかかった「掛かり増し費用」の10%が所得税から控除される制度です。ただし、これは住宅ローン減税との併用は不可です。
※長期優良住宅の基準を満たすためにかかった費用のことを、掛かり増し費用といいます。
控除対象額 | 性能強化費用の10%が所得税から控除され、上限は650万円 |
特徴 | 住宅ローン減税との併用は不可 |
適用条件 | 2025年12月31日までに入居した者 投資型減税は1回のみの控除 |
(参考: 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001736719.pdf )
3:長期優良住宅のメリット|住宅ローン金利引き下げ特例
長期固定金利の住宅ローン「フラット35」を組む場合、住宅ローンの金利が優遇されるのも長期優良住宅のメリットです。これには「フラット35S(金利Aプラン)」および「維持保全型」ローンが含まれ、以下のような条件で金利優遇が提供されます。
金利引下げメニュー | 金利引下げ期間 | 金利引下げ幅 |
---|---|---|
【フラット35】S (ZEH) | 当初5年間 | 年0.75% |
【フラット35】S (金利Aプラン) | 当初5年間 | 年0.5% |
【フラット35】S (金利Bプラン) | 当初5年間 | 年0.25% |
4:長期優良住宅のメリット|地震保険料が割引される
長期優良住宅は、地震保険料の割引対象となります。これは、地震保険が「耐震等級2以上」を満たす住宅を割引対象としているためです。長期優良住宅の認定基準には耐震性の項目があり、その中で「耐震等級2以上」を満たしている必要があります。そのため、長期優良住宅は地震保険料の割引対象となります。
耐震等級割引 | 耐震等級2:30%割引 耐震等級3:50%割引 |
免震建築物割引 | 50%割引 |
長期優良住宅のデメリット
長期優良住宅には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。長期優良住宅のメリットだけでなく、デメリットについてもしっかりと理解し、総合的に判断することが重要です。メリットばかりでなく、デメリットも把握して選択することで、後悔のない家づくりができます。
1. 長期修繕計画に基づく点検・修理の義務
長期修繕計画に基づいて、定期的な点検や修理を行うことが義務付けられています。また、無作為に抽出された認定者には、点検結果の報告が求められることがあります。
2. 認定取り消しのリスク
売却や相続の際に必要な申請が受理されない場合や、長期修繕計画に従わなかった場合、認定が取り消されることがあります。認定が取り消された場合、受けた補助金の返還を求められることがあります。
長期優良住宅の認定を受けるためには?
長期優良住宅の認定制度は、戸建て住宅と共同住宅の両方で利用可能ですが、それぞれで満たすべき評価基準が異なります。特に戸建て住宅の場合、高い住宅性能を長期間維持するために、さまざまな項目を満たす必要があります。実際には工務店やハウスメーカーが基準を満たすように設計、施工を行うため、必ずしも完全に理解する必要はありません。ここではその手順を簡単に説明しますが、詳細な設計や申請については、経験豊富な工務店やハウスメーカーにお任せすることをおすすめします。
1. 認定基準を満たす設計をする
まず、長期優良住宅として認定を受けるためには、以下のような7つの基準をすべて満たす必要があります。
- 劣化対策
- 耐震性
- 維持管理・更新の容易性
- 省エネルギー対策
- 住戸面積
- 居住環境への配慮
- 維持保全計画
これらの基準に沿った設計が求められ、劣化対策等級や耐震等級、維持管理対策等級など、具体的な評価基準が設けられています。一般的には、工務店やハウスメーカーがこれらの基準を満たす設計と施工を行います。ただし、設計から一般的な住宅とは異なるため、イデアホームのように全棟で長期優良住宅の認定を受けている工務店を選ぶか、設計前に必ず長期優良住宅の家にしたいと工務店やハウスメーカーへご相談ください。
2. 技術審査を受ける
設計が完成したら、登録住宅性能評価機関に技術的な審査(性能評価)を依頼します。この審査を通過すると、適合証が交付されます。
3. 所管行政庁に認定申請を行う
適合証が交付されたら、認定申請書と共に設計内容説明書、各種図面・計算書などの必要書類を所管行政庁に提出します。申請が受理され、問題がなければ長期優良住宅として正式に認定され、認定通知書が交付されます。
埼玉・あきる野で長期優良住宅を検討中のかたで、認定基準やもっと詳細な認定ステップが知りたい場合は、ぜひ一度イデアホームへご相談ください。
長期優良住宅のメリットを受けるためにはイデアホームへご相談を
長期優良住宅の認定を受けることで、税制優遇や補助金の利用が可能になります。初期の建築コストは増えるかもしれませんが、それを上回る節税効果や資産価値の維持が期待できます。イデアホームでは、これらの長期優良住宅の標準を全棟で満たし、さらにお客様のニーズに応じたカスタマイズも可能です。省エネルギー性能に優れ、世代を超えて住み継ぐことが可能な家づくりをサポートしています。ぜひ一度、イデアホームのモデルハウスへお越しください。コラムでは紹介しきれなかったメリットと、長期優良住宅のデメリットについても説明します。
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