一戸建ての固定資産税: 実際にいくらかかるのか?
一戸建ての固定資産税がいくらかかるか知ってますか? 「固定資産税がいくらかかるのか」のお悩みを解決します! 今回は固定資産税の計算方法と軽減税率について解説します。
お金のノウハウ
2023/11/07
目次
一戸建ての固定資産税はいくら?購入する際の基礎知識を知ろう
多くの人にとって、一戸建て住宅の所有は夢であり、その夢をかなえる際には、固定資産税という費用を考慮しなければなりません。固定資産税は、土地と建物に対してそれぞれ課されるため、住宅購入時には税額を正確に把握することが重要です。今回は、固定資産税の基礎知識から計算方法、軽減措置に至るまでを解説しています。これから家を購入しようと考えているかた、新築住宅を検討しているかた、既に所有されているかたにも、是非この機会に固定資産税の知識を深めていただきたいと思います。
一戸建ての固定資産税はいくら? 具体的な計算方法とステップ
まず固定資産税と固定資産税の平均額、計算方法について解説します。
固定資産税とは
固定資産税は地方税の一種で、不動産などの固定資産にかけられる税金です。土地や建物など、不動産を購入した後は毎年固定資産税を納めることになります。一戸建ての場合は、土地と建物それぞれにかかる固定資産税を合算した金額を支払う必要があります。
一戸建ての固定資産税の平均額
一戸建て住宅の固定資産税の平均は、約10万円から15万円程度です。税率は通常1.4%ですが、住む地域によって税率が変わることがあります。そのため、土地の広さや建物の大きさが同じであっても、支払う固定資産税は住む地域によって異なります。
一戸建ての固定資産税額を計算方法とステップ
一戸建ての固定資産税額を計算する基本的なステップは次のとおりです。
土地の固定資産税の計算
ステップ1: 購入した土地の価格を確認します。
例: 2,000万円
ステップ2: 購入価格の70%を計算し、固定資産税評価額をみなし計算します。
計算: 2,000万円 × 70% = 1,400万円
土地の固定資産税評価額は、各自治体が路線価を基に定めるものですが、一般には公示価格の70%に調整されます。例えば、2,000万円で購入した土地の場合、「2,000万円×70% = 1,400万円」として良いでしょう。
ステップ3: 標準の税率(1.4%)を課税標準額にかけます。その結果が土地の固定資産税額になります。
計算: 1,400万円 × 1.4% = 196,000円
また、土地の固定資産税評価額は、次のような方法で調べることができます。
課税明細書
自治体から届く固定資産税の納税通知書には、明細が添付されています。ここに「価格」と記載されているのが固定資産税評価額です。
固定資産課税台帳
各自治体の役所で閲覧できます。特に東京23区では都税事務所での閲覧が可能です。
固定資産評価証明書
これは役所で入手できる証明書で、取得方法は各自治体のホームページで確認できます。
建物の固定資産税の計算
ステップ1: 建物の建築価格を確認します。
例: 1,500万円
ステップ2: 建築価格の約60%を計算し、固定資産税評価額をみなし計算します。
計算: 1,500万円 × 60% = 900万円
新築戸建ての課税基準は建築費の約60%とされています。建築費が1,500万円である新築戸建ての場合、「1,500万円×60%=900万円」が固定資産課税台帳に記載される価格とみなしてよいでしょう。
ステップ3: 標準の税率(1.4%)をステップ2で得た額にかけます。この結果が建物の固定資産税額になります。
計算: 900万円 × 1.4% = 126,000円
固定資産税台帳に記載される価格は、物件の建築費とは異なることが多いです。納税義務者やその同居家族は、市町村の担当部署で4月1日から固定資産課税台帳を確認できますので、固定資産税の支払い前にチェックすることをおすすめします。
▼固定資産税評価額について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
一戸建ての価格別固定資産税はいくら?計算例を紹介
以下に、先に説明したステップと計算式を用いた計算例を紹介します。
例)取引価格が4,000万円の新築一戸建て
内訳:
土地の公示地価:2,500万円
建物の建築価格:1,500万円
固定資産税評価額の計算
固定資産税評価額を計算します。
土地 = 2,500万円 × 70% = 1,750万円
建物 = 1,500万円 × 60% = 900万円
固定資産税評価額に固定資産税率を適用する
固定資産税評価額に標準の税率をかけます。
土地 = 1,750万円 × 1.4% = 245,000円
建物 = 900万円 × 1.4% = 126,000円
合計の固定資産税額を算出
固定資産税評価額に標準の税率をかけて算出した土地と建物の固定資産税を合算します。
245,000円 + 126,000円 = 371,000円
以上の計算手順により、一戸建ての固定資産税額を算出することができます。
▼こちらの記事もご覧ください。
一戸建ての固定資産税を節約するための軽減措置:具体的な軽減額は?
ここでは、土地と建物の評価額に対する軽減措置と、それによる固定資産税の節税額を詳しく説明します。
土地に対する軽減措置
保有している土地を住宅用地として使用する場合に受けられる軽減措置です。これを適用すると、先ほどの計算式から固定資産税額を最大で1/6にまで下げられます。具体的な適用条件は以下のとおりです。
土地の区分 | 評価額に対する軽減割合 |
---|---|
小規模住宅用地(200㎡以下の部分) | 固定資産税評価額×1/6 |
一般住宅用地(200㎡を超える部分) | 固定資産税評価額×1/3 |
例:300㎡の土地の場合、200㎡までは評価額の1/6、残り100㎡については1/3に軽減されます。
300㎡の土地、評価額900万円の場合
200㎡:600万円 → 100万円(1/6に軽減)
100㎡:300万円 → 100万円(1/3に軽減)
合計:評価額が200万円に軽減される。
新築住宅に対する軽減措置
建物を新築する場合には、上記の軽減措置を土地に対して受けられるうえに、期間限定で建物にかかる固定資産税を減額できます。ただし、これは2022(令和4)年3月31日までに新築した物件に限る制度であり、その後の軽減措置は未定です。
建物の分類 | 評価額に対する軽減割合 | 適用期間 |
---|---|---|
一般住宅 | 固定資産税評価額×1/2 | 3年間 |
長期優良住宅 | 固定資産税評価額×1/2 | 5年間 |
■適用に際しての注意事項
軽減措置は、2024年3月31日までに新築された住宅が対象です。
住宅の居住部分の床面積が50㎡以上280㎡以下であることが条件です。
軽減税率を含めた金額シミュレーション
では実際に固定資産税が軽減措置された場合いくらになるのか計算してみましょう。今回は軽減措置をしなかった場合の差額も算出します。
4,000万円の一戸建ての場合
以下のような内訳の4,000万円の一戸建て(木造)の固定資産税額を計算します。
土地の地価公示価格: 2,500万円
建物の建築価格: 1,500万円
土地面積: 280㎡
新築3年
軽減税率適用時の計算
土地の固定資産税額
土地の地価公示価格(2,500万円)×70% = 土地の固定資産税評価額(1,750万円)
■200㎡以下の部分
1,750万円 × (200㎡/280㎡) × 1/6 × 1.4% = 2万8,571円
■200㎡を超える部分
1,750万円 × (80㎡/280㎡) × 1/3 × 1.4% = 2万8,000円
土地の固定資産税額の合計: 2万8,571円 + 2万8,000円 = 5万6,571円
建物の固定資産税額
建物の建築価格(1,500万円)×60% = 建物の固定資産税評価額(900万円 )
900万円 × 1/2 × 1.4% = 6万3,000円
固定資産税額(合計)
5万6,571円 + 6万3,000円 = 11万9,571円
軽減税率を適用した場合の固定資産税は119,571円です。一方、軽減税率を適用しなかった場合の固定資産税は371,000円となります。軽減税率を適用することにより、節税額は251,429円の節税が見込まれます。
これらの計算は示された情報を基にした概算であり、具体的な金額や詳細な軽減措置の適用条件については、工務店、ハウスメーカー、または市区町村の担当課に直接確認することをおすすめします。税額は原則として市区町村が決定し、時に誤りがある場合もあるため、納税通知書を受け取った際には、内容を確認し、もし明らかな間違いがある場合には3ヶ月以内に異議申し立てをしましょう。
軽減措置は魅力的ではありますが、自動的に適用されるわけではないため、適用したい場合は申請が必要です。詳細や申請方法については、地域の役所や工務店にご確認ください。特に長期優良住宅の軽減措置は申請が必須となっています。不明点や具体的な手続き方法については、信頼のおける工務店に相談することを強くおすすめします。固定資産税の節約は家計にとって大きなメリットとなるため、しっかりと準備して利益を最大化しましょう。
▼新築2000万円の家の固定資産税についてはこちらの記事もご覧ください。
一戸建ての固定資産税について悩んだらイデアホームへ
固定資産税は、一戸建てを所有する際に欠かせないものですが、税の計算方法や制度の詳細は複雑で理解しにくいものです。このようなとき、信頼できる専門家からのアドバイスが不可欠だといえます。イデアホームは、お客様の一戸建てに関するさまざまな疑問や悩みに対応しています。私たちは、固定資産税についての詳細情報、最新の節税対策、実用的な計算方法を、専門的な知識を基に提供しています。税に関する不明点や節税方法についてのご質問も、お気軽にイデアホームまでお問い合わせください。お客様からのご相談を心よりお待ちしております。
スタイル付き無料資料請求は
こちらから
イデアホームは地震に強いだけでなく、デザインにも自信を持っています。イデアホームの耐震性に興味のある方はもちろんのこと、デザインやスタイルについて気になる方も、まずは無料資料請求をどうぞ
詳しく見る