地盤をマップで確認!家を建てるなら?【埼玉県】
家を建てる際に地盤の強さや地震のリスクを気にする方も多いのではないでしょうか。今回は地盤や地震のリスクを確認できるマップの紹介をしながら、埼玉県を中心に解説しますので、地震に強い家づくりを考えてみましょう。
耐震のノウハウ
2022/05/27
そもそも地盤とは?
地震の話などを聞く時、よくセットで「地盤」という言葉を耳にすると思います。では、地盤とはそもそもどんなものなのでしょうか。埼玉県の地盤の強さを紹介する前に、まず地盤とはどういうものなのかについて説明します。
地盤とは、辞書などで調べると「地殻の表層部」とあるように、目に見えている地面よりも深い部分にある土層のことを言います。建物を支える基礎となる土地のことを指し、 住まいづくりにとって最も基本的な部分です。
家を建てる上で、地盤は建物の重さを支える強さが必要になります。地盤が軟弱だったり、住宅の設計・施工が適切に行われなかったりすると、地盤沈下が起きる可能性があり、大変危険です。一般的に地盤は軟らかい(弱い)より、硬い(強い)方が良いとされており、地盤の強さを調べるには地盤調査が有効です。
▼地盤調査については、こちらの記事を併せてお読みください
地盤・地震情報を調べるマップ紹介
家の建設を予定している土地や、購入を検討している土地があれば、ネット上で見られるマップで調べてみましょう。
1.地理院地図
国土地理院が提供している地図です。(地理院地図)
左上の地図アイコンで地図の見え方を変更することもでき、土地の成り立ちや避難場所など、さまざまな情報を確認できます。見ることができる情報が多いため、一見操作や表示内容がわかりにくく感じられるかもしれません。
▼こちらのマップの見方を紹介しているページもあるため、ご参考までに。
→地理・防災教育での活用方法を紹介します|地理院地図の使い方
さまざまな項目がありますが、マップの見方の例をあげてみましょう。
「土地の成り立ち・土地利用>地形分類>地形分類(自然地形)」を選択し、マップ中をクリックすると、クリックした場所の自然災害リスクなどが確認できます。購入を考えている土地の災害リスクなどを確認してみてはいかがでしょうか。また、自然災害に関する伝承碑の位置も確認することができるため、過去にどのような災害があったのかを確認することも土地探しの際に参考になるかもしれませんね。
上記の図のように、一般的に標高が高ければ高いほど地盤が硬く揺れにくくなる可能性は高くなりますが、一概にそうとばかりも言えません。水辺周りなどの地盤は軟らかいことも多いため、元は沼地だったのを埋め立てたなど、過去にどういった用途で使われていた土地なのかを確認することをオススメします。
2.J-SHIS
全国の地震に関する調査・研究を行っている、国立研究開発法人防災科学技術研究所が「J-SHIS」という地震についてのマップを提供しています。活断層や今後地震が起こる確率が確認できるため、住みたい地域の情報を一度チェックしておくと良いでしょう。
「表層地盤」タブをクリックすると、地震の時の揺れやすさが「地盤増幅率」という数値で色別に表現されます。実際に見ていただくと、東京都や埼玉県東南部はこの地盤増幅率が高い傾向にあるのがわかります。
地盤増幅率が2.0以上の場所では、地盤の揺れやすさに応じた耐震対策が必要だということを覚えておきましょう。
また、上部タブの「微地形区分」をクリックすることで地形の詳細を見ることも可能です。右下の「詳細」をクリックすると岩石大地、火山灰大地などおおまかですが地盤を確認することもできます。
3.地図・空中写真閲覧サービス
国土地理院が提供しているサービスに過去の空中写真を閲覧できるサービスがあります(地図・空中写真閲覧サービス)。すべての土地の写真が閲覧できるわけではありませんが、購入または建設予定の土地が以前はどうだったのか、一度は確認してみると良いでしょう。
昔沼地や河川だった土地などは地盤が緩い可能性があります。また、昔谷地だった土地の場合、埋め立てをされているかもしれません。埋め立てをされている地域は、周りの地盤にかかわらず地滑りを起こしやすいので注意が必要です。
埼玉県の地盤の強さ
埼玉県は全般的には、比較的地盤が強く安定した土地です。県内では、山地・丘陵地が分布している西部が強く、低地や大きな河川の周囲に位置する南東部はやや弱い傾向にあります。低地では東日本大震災の際に地盤沈下の被害の報告もあり、液状化にも注意が必要です。
比較的地震の被害が少ないと予想される台地でも、大宮台地には軟弱な腐葉土が堆積している可能性があるとされています。このため、大地震が起こった際には他の台地より揺れが激しくなる可能性があります。実際、昨年10月に発生した千葉県北西部地震では、震源から遠いさいたま市や川口市が大きく揺れたことは記憶に新しいところです。これは地震の時に揺れやすい地盤であるからだと推測されます。
また、今後30年以内に70〜80%以上の確率で起きると言われている、「首都直下の大地震」や「南海トラフ地震」に関しては、以下の地図のエリアが特に揺れが激しくなる可能性が高いと予測されています。
できることならば、地震のリスクが高い地域には住みたくないという方がほとんどでしょう。
ただ、住宅の建設予定地や購入を予定している土地の地盤が弱かったり、揺れやすい地域だったりしたとしても、地盤改良や地震に強い家づくりをすることで対策が可能です。埼玉県は住宅着工棟数が多く、地震被害などに対する蓄積データも多く集められています。特に地域に根ざした工務店などには、地震対策に関する独自のノウハウがあることも少なくありません。
埼玉県で住宅を建てたい方は、地震に強く、埼玉県に根ざしたイデアホームに是非一度ご相談ください。
地盤の強さと地震の起きやすさ
地盤の強弱と地震の起きやすさは直接には関係しません。地盤が弱いから地震が頻発するということも、地盤が強いから大型地震が起きにくいという保証もありません。しかし、日本で観測された震度6強以上の地震動観測点に関して、地盤増幅率の平均は1.65だったことがわかっています。つまり、地震の時に揺れやすい場所(地盤増幅率が大きい場所)は、地震時に大きな揺れになる可能性が高いことがうかがえます。
また、地震によって引き起こされる「災害」に関しては、及ぼす影響の範囲や損害の大小に地盤の強弱が関わってきます。例えば、地盤が弱い地域では大規模な地震が起きた場合、液状化現象や地盤沈下が起きる可能性が、地盤が強い地域に比べると高くなります。さらに海や沼などの埋立地ではその傾向が顕著です。
地盤が弱いからと言って地震が起きる可能性や、頻度が高くなる訳ではありません。しかし、地震が起きた場合に揺れが大きくなり、広い範囲で被害が大きくなる可能性は高い、ということを頭に入れておきましょう。
地震に強い家とは?
近年、異常気象で大規模な災害も多く、大きな地震も頻発しており、どこに住んでいても災害が起こる可能性はあります。そこで大切なのが、住む地域の地盤の強さに合わせて、地震に強い家づくりをするということです。
地震に強い家を建てるためには、可能であれば地盤の揺れやすさを測る微動探査を行った上で、一般的な地盤調査を行いましょう。その結果に基づいて、必要であれば地盤改良を行うことが必要になります。どこの会社がやっても同じと思われがちな基礎工事にも、構造の強さの差が出るため、きちんと耐震性のことを考えている住宅会社を選ぶことが重要です。構造計算は2階建て以下の木造建築では義務化されていませんが、階数や構造にかかわらず構造計算を行うことが大切です。
このような情報はなかなか知る機会がありませんが、耐震に関するセミナーや構造見学会などに参加すると、住宅のプロが詳しく説明してくれます。地震に強い家を建てたいならば、ぜひそのようなイベントに参加するべきだと言えるでしょう。
イデアホームでは、毎月第1・第3日曜日に日本唯一の耐震研究所で住宅耐震セミナーを開催しています。また、完成見学会や構造見学会も随時開催しています。
地盤は強いにこしたことはないですが、それよりも重要なのはきちんと地震の対策をした構造で家を建てることです。家を建てる際には、地盤の強度を正しく把握し、地震に強い家づくりをしている住宅会社を選びましょう。
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