地震に強い家の間取りとは?

地震に強い家の間取りの特徴と地震に弱い家の特徴をご説明し、地震に強い家を建てるにはどうしたらいいのかについて触れていきます。

地震に強い家の間取りとは?

耐震のノウハウ

2023/02/27

地震に強い家って?

「地震に強い家」というのは、いろいろな要素が絡み合っています。一般的には「地震に強い間取り」「地震に強い建材」「地震に強い土地」などを指す場合が多く見られます。

ただ、本当に地震に強い家を建てたいのなら、事前に家を建てる土地を調査して、想定される地震を地盤の影響も含めて計算した上で、「耐震シミュレーション」により耐震性の検証を行い、その検証から「構造計算」された家を建てる必要があります。わかりやすくいうと、家を建てる土地の揺れやすさをまず調査して、その土地で大地震が起こった際に、耐えられるような構造の家になるように計算してから家をつくるということです。

「構造計算」は一般的な2階建て木造住宅では義務づけられていませんが、地震に強い家を建てたいのであれば必須になる計算です。「壁量計算」という簡易的な計算(床面積に係数を掛けたただけの計算)を「構造計算」だといって営業している工務店・ハウスメーカーも多く、注意が必要です。

ただ家の間取りを地震に強いものにするだけでは、地震に対して万全の体勢とはいいがたいため、この記事はあくまでも地震に強い「間取り」を考える際の参考にしていただければと思います。

▼地震に強い家を建てたいと思っているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。

地震に強い家の間取り

みなさんは「地震に強い家の間取り」といわれたらどのような間取りを想像しますか?

「柱が多い」「壁が多い」などの条件を想像する方が多いのではないでしょうか。実際に、柱や壁の多い家は地震に強くなりやすいといえますが、家自体のバランスがよくなければ、効果が薄れてしまいます。

地震に強い家の間取りについてはさまざまな要素があるため、具体的に説明していきます。

1階と2階の間取りが近い家

家を建てるときには、建物を支えるために耐力壁という壁を使用します。地震の力を丈夫な耐力壁でしっかり受け止めるためには、耐力壁の配置が重要になります。

例えば、2階の耐力壁の下に1階の耐力壁がないと、地震の力が梁にかかってしまい、建物の変形が大きくなります。1階と2階の壁の配置バランスを直下率といいますが、この直下率を60%以上にすることが望ましいといえます。

平屋

平屋は壁が支える重量が屋根だけのため、2階建て以上の家と比べて軽く、高い耐震性を持ちます。上部が重い場合には揺れが大きくなりますので、2階建てや3階建ての家はより慎重に設計する必要があります。

正方形の家(総2階建て)

耐震性を上げるには、バランスが重要です。上から見たときに正方形の形をしている総2階建てのほうが、凹凸の多い家よりもバランスがよくなりやすいです。

また、1階と2階の広さが同じ家のことを総2階建てと呼びますが、総2階建てなら家自体の上下のバランスがよく、揺れのダメージが1点に集中することが少ないため、壊れにくいといえます。

部屋が多い間取り

部屋が多いと、その分壁が増えることになります。耐力壁を増やすと耐震性は高くなります。特に、揺れの力がかかりやすい1階の壁は多いほうがよいです。

部屋の広さの差が少ない間取り

耐力壁をバランスよく配置することで、耐震性は高まります。バランスが悪いと、家全体にねじれるような力がかかってしまい、弱い部分から崩壊してしまいます。一方向に窓を集中させるような設計は危ないといえるため、窓は分散させるようにしましょう。

地震に弱い家の間取り

地震に強い家の間取りを説明していきましたが、地震に弱い家の間取りも頭にいれておくことで、そのような間取りを避けることができます。ここでは、地震に弱い家の間取りにありがちな条件をご紹介していきます。

ビルトインガレージがある間取り

ビルトインガレージは1階部分に大きな空間ができるだけでなく、壁も減ってしまうため、耐震性に欠けやすいといえます。

▼なお、イデアホームのANBO garageなら耐震性を保ったままビルトインガレージのある家を建てられます。ビルトインガレージのある家をお考えの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

吹き抜けがある間取り

吹き抜けはおしゃれですが、耐震性の面ではあまり推奨できません。吹き抜けには広い空間が必要になります。その分柱や壁が減ってしまうため、耐震性を保つことが難しいのです。

スキップフロアがある間取り

同じ階の床に高低差をつけて設計するスキップフロアもおしゃれですが、縦揺れに対して不安定な構造になってしまいます。スキップフロアをつくりたいのであれば、構造計算や耐震シミュレーションは必須といえます。

部屋が広い・少ない間取り

広い大きなリビングなどに憧れる方も多いかと思います。しかし、部屋が広いほど柱や壁が減ってしまいます。当然、柱や壁が減ると、耐震性も減ってしまいます。

窓が多い・大きい間取り

大きな窓が多いほど耐力壁が減ってしまうため、家の耐震性が低くなりがちです。南側に大きい窓をつけたいと思っている方も多いかと思いますが、一方にだけ大きな窓を配置してしまうと、家全体のバランスを損ねてしまい、揺れのダメージが一部に集中しやすくなってしまいます。

地震に強い家を建てるなら?

間取りも大切ですが、本当に地震の際に壊れない家を建てるためには、間取りをよくするだけでは不十分な可能性が大きいといえます。先ほども触れましたが、地震に強い家を建てるためには「耐震シミュレーション」と「構造計算」が必要になります。wallstatなどの地震のシミュレーションソフトを使用し、その結果から構造計算された家を建てている工務店やハウスメーカーを選んでみましょう。耐震シミュレーションによる構造計算をしている工務店やハウスメーカーなら、希望の間取りに沿いつつ耐震性も兼ねそろえられるような提案をしてくれるはずです。

地震に強い家を建てたい場合の工務店やハウスメーカー選びはとても大切です。なぜなら、最大の等級である「耐震等級3」とうたっている大手のハウスメーカーでも、ただ数値上耐震等級3になるようにギリギリで建材を使っているだけのケースが多いのです。そのようなハウスメーカーでは、実際の地震に対してのシミュレーションができていないため、揺れやすい地盤に家を建ててしまうと地震の際に壊れてしまう可能性があります。「うちは耐震等級3だから安心!」といって耐震性に関して詳しい話をしてくれない工務店やハウスメーカーには要注意です。

なお、イデアホームならwallstatという地震のシミュレーションソフトを使用し、阪神淡路大震災の1.5倍に相当する地震でも倒壊しないよう構造計算します。

地震に強い家を建てたい!という方に詳細なご説明ができますので、お気軽にお近くのモデルハウスや耐震研究所までお越しください。

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