建築条件付き土地とは何かを解説【メリット・デメリット】
土地を探していて「建築条件付き土地」という表記を目にしたことはありませんか? 建築条件付き土地のメリット・デメリットや、よくある疑問についてわかりやすく解説していきます。
家づくりのノウハウ
2021/09/10
目次
建築条件付き土地とは?
建築条件付き土地とは、指定された工務店やハウスメーカーでその土地に家を建てることを条件とした土地のことです。「売建」と呼ばれることもあります。
建築条件付き土地には、決められた期間内に建築工事請負契約をすることが条件になっているものもあります。建築工事請負契約をするには、まず土地の売買契約を済ませたあと、建てる家の間取りや仕様まで、すべてを決める必要があります。建築工事請負契約をしなければならない期間は3ヶ月間以内という物件が多く見られますが、建築条件付き土地によってそれぞれ異なります。もし、住宅ローンが成立しないなどの理由で期間内に請負契約を結べなかった場合、契約はすべて白紙になってしまいます。預かり金など、支払ったお金は全額返却されますが、建築工事請負契約のための準備はすべて無駄になってしまいます。そのため、建築条件付き土地を購入するのであれば、スピーディーなスケジュールが求められることを頭に入れておく必要があります。
建築条件付き土地のメリット
それでは、建築条件付き土地のメリットには何があるのでしょうか? ひとつずつご説明していきます。
土地が割安の場合がある
不動産会社などの土地の売主にとって、建築条件付き土地ではない土地を売る場合には、土地代だけで利益を出さなければなりません。しかし建築条件付き土地の場合、土地代からの利益が少なくても住宅の建築費で利益を出すことができるため、その分土地代を安くしている場合があります。
建売住宅よりも家づくりの自由度が高い
建築条件付き土地といっても、実際に家を建てるのは土地の購入後になります。そのため、ある程度は家の仕様を自由に決めることができるという点で、建売住宅(すでに建てられている家を土地ごと販売しているもの)よりも家づくりの自由度は高いと言えます。建売住宅では、大手の工務店やハウスメーカーが販売していても、建物の性能は最低限という住宅も一般的です。その点、建築条件付き土地で家を建てるのであれば、注文住宅仕様の高性能な住宅を建築できます。
土地探し、建築会社探しの手間が省ける
家を建てるにあたって、「一番苦労した!」という声が多いのは「土地探し」です。建築条件付き土地であれば、土地と家がセットになっているため、土地探しの手間も工務店やハウスメーカー探しの手間も省けます。
建築条件付き土地では、あらかじめ家の間取りが設定されている場合もあるため、家づくりをゼロから考えなくてよいという点もメリットの一つです。
建築条件付き土地のデメリット
建築条件付き土地にはメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。デメリットについてもひとつずつご説明していきますので、参考にしてみてください。
建築会社が決まっている
建築条件付き土地は、不動産会社もしくは工務店やハウスメーカーなどが持っている土地を、家を建てることを条件に売りに出しているケースがほとんどとなります。そのため、家を建てる工務店やハウスメーカーは指定されており、好きに選ぶことはできません。耐震性能や断熱性能などにこだわりがあるのであれば、建築条件付き土地の契約前に、指定された工務店やハウスメーカーの建てる住宅の仕様をよく調べる必要があります。
期間内に建築プランを決めなければならない
建築条件付き土地では、指定の期間内に建築工事請負契約をしなければ契約が白紙になってしまいます。指定の期間は3ヶ月の場合が多いため、3ヶ月以内に家の間取りからキッチンなどの内装、建物の外装まですべてを決める必要があります。
すぐに家を建てたい方や、家のつくりにあまりこだわりがなく、建築会社の提示した仕様で構わないという方には建築条件付き土地が向いているかもしれません。建築工事請負契約までの期間については相談に応じてくれる可能性もあるため、家づくりに時間をかけたいという方は一度希望を伝えてみるとよいでしょう。
注文住宅よりも自由度が低い
ある程度は建築の自由度がありますが、建築費用が安すぎる家は断られてしまうかもしれません。売主が土地代での利益を少なめに設定している場合、建築費用での利益も見込めないようでは、建築条件付き土地を売る意味がありません。そのため、建築費用を過度に抑えた家を建てることは難しいと思った方がよいでしょう。
建築条件付き土地はどうして安い場合があるの?
建築条件付き土地は、比較的安価と言われることもあります。実際に安価なこともありますが、相場よりかなり安い値段で販売している建築条件付き土地には、特別な理由がある可能性があり、注意が必要です。よくあるものとしては、土地が狭い、不整形などの理由で住宅を建築しにくいというものです。そういった土地だけでは売りにくい土地を、建築条件付き土地として販売しているケースも見られます。住宅を建てにくい土地の場合、建築費が予算内に収まったとしても、希望の間取りにできないなどの不都合が出てくる可能性があります。そのような土地を選ばないようにするためには、あらかじめ希望の間取りを検討してから土地を選ぶなどの工夫をするとよいでしょう。
建築条件付き土地の条件って外せる?
「土地はいいんだけど建築条件があまりよくないな……」という建築条件付き土地を惜しく思ったことがある方も多いのではないでしょうか。そういった建築条件付き土地の建築条件を外せないかという声を耳にすることもあります。結論から言うと、工務店やハウスメーカーが自社で所有している土地の場合は、基本的に不可能です。
土地だけが欲しい場合や、建築条件で指定されている工務店やハウスメーカーの建てる家のスタイルや性能が気に入らない場合は、諦めて他の土地を探すことをオススメします。
しかし、土地代に上乗せした高い金額で契約することで、建築条件を外してくれる可能性もあります。どうしてもその土地を諦めきれない場合は、一度土地の売主に確認してみるのもよいでしょう。
建築条件付き土地を契約するときは
建築条件付き土地を契約する際には、どのような点に気をつければよいのでしょうか? まずは、契約前にしっかり契約を確認することです。建築条件付き土地によってそれぞれ条件は異なるため、必ず隅々まで目を通しておきましょう。
また、指定された工務店やハウスメーカーのチェックも必要です。建築条件付き土地で指定されている工務店やハウスメーカーでは、高い耐震性能や断熱性能を持つ住宅を建てられない場合があります。工法や構造計算の方法など、よく調べておきましょう。
失念しがちな点としては、土地代と建物代で異なる支払いをしなければならないという点です。ローンを借りたい場合は、土地代と建物代でそれぞれ異なるローンを借りる必要性があります。契約前にあらかじめどのようなローンが利用できるかを洗い出しておきましょう。
また、建築条件付き土地の建築工事請負契約までの期間内は、家の仕様を決める打ち合わせなどの時間が必要になります。短い期間内でさまざまなことを決めなければならないという想定をしておきましょう。仕事の繁忙期などの契約は避けておいたほうが無難です。契約前に、あらかじめ家づくりにかけられる時間を確保しておきましょう。
なお、イデアホームでも建築条件付き土地の物件を扱っています。
イデアホームなら、建築条件付き土地であっても、耐震性にこだわった注文住宅仕様で家を建てることができます。さまざまなご相談にも対応できますので、気になる物件があった場合はお気軽にお問い合わせください。
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