アイランドキッチンのメリットとデメリット
人気のアイランドキッチンのメリットとデメリットを解説しながら、どんなご家庭に向いているのかもご説明します。
家づくりのノウハウ
2022/03/04
アイランドキッチンとは?
新築を建てる際、キッチンにこだわる方も多いと思います。近年、特におしゃれなデザインと、開放感があることで人気なのがアイランドキッチンです。アイランドとは、「島=アイランド(Island)」という意味で、アイランドキッチンとはシンクとコンロ、またはそのうちのどちらかを含むカウンターを、独立させた「島」のように配置するキッチンレイアウトのことを言います。対面キッチンやオープンキッチンに分類され、一般的なI型キッチンからすると作業スペースが広くすっきりした印象になります。
似たもので、端の一方が壁に接したキッチンは、ペニンシュラキッチンと言います。ペニンシュラは「半島」という意味です。こちらもアイランドキッチンと同様に人気があります。
価格帯に関しては、システムキッチンの場合、アイランドキッチンは110万~330万円程度と価格の幅が広く、ペニンシュラキッチンや壁付キッチンに比べると高価になります。
アイランドキッチンのメリット
人気があり、モデルルームなどでもよく見かけるアイランドキッチンですが、どのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
デザインがおしゃれ
一番の特徴は何といってもデザイン性です。スタイリッシュで、部屋のインテリアとしても主役になるため、おしゃれさに憧れる人も多くいます。各種メーカーも力を入れているため、見るだけでも楽しくなるのではないでしょうか。
開放感がある
アイランドキッチンは対面型のため、リビングやダイニングに向かってキッチンがあり、調理しているときもリビングやダイニングとの一体感を得られます。また、キッチンの両サイドが空いていることから、自由にリビング・ダイニングとの行き来が可能です。小さい子供が急に入ってきても、そのまま通り抜けられるので便利という声もあります。
コミュニケーションが取りやすい
対面式のため料理や洗い物の作業をしながら、リビングやダイニングにいる家族やゲストとコミュニケーションが取れます。リビングで宿題をする子供を見守りながら、ご飯を作るなどということもしやすいため、子育て世代には何かと重宝します。
複数人で調理できる
一般的なI型キッチンよりも広いスペースがあり、四方全てから調理や配膳を行えるため、複数人で同時に調理が可能です。夫婦で料理をしたり、子供にお手伝いしてもらったり、料理やホームパーティが好きな方にはとても便利と言えるでしょう。
アイランドキッチンのデメリット
アイランドキッチンにも、メリットだけではなくデメリットもあります。デメリットもきちんと把握しておきましょう。
キッチンが丸見えになる
開放感があるということは、一方でどこからでもキッチンが見えてしまうということになります。洗い物を放置していたり、調理した後の器具や残飯が出ていたりすると、とても散らかった印象になってしまいます。普段から掃除や整頓をきちんとする必要があります。
間取りや設置位置に制限がある
アイランドキッチンはその造りの特性上、キッチンのスペースとその周りの通路の幅を確保する必要があります。部屋の広さや間取りによっては設置が制限されるため、広いLDKが必要になります。また設置する位置が部屋の中心に近くなると、換気扇のダクトの距離も長くなってしまいます。あまり長いと換気効率が低下し、ダクト内にグリスが付着しやすく、匂いのトラブルが起こる可能性があります。設置位置は建築家や建設会社にも相談しながら、しっかりと検討しましょう。
収納スペースが少なくなる
キッチンが壁から離れて設置されるため、壁面を利用した収納スペースが限られます。収納スペースを確保するために、吊戸棚などを設置することも可能ですが、せっかくの開放感が損なわれないように注意しましょう。
費用が高い
アイランドキッチンは、キッチンを壁付けしないことから、キッチンの4面全てに化粧パネルが必要になります。その分の部材が必要になるため、他のキッチンより価格が高くなる傾向があります。また、構造上自立できるようにしなくてはならず、しっかりとした施工が必要になります。
地震のときの安定感
アイランドキッチンは壁に接していないため、床に固定することになります。固定がきちんとできていないと、地震のときに動いてしまう危険性があります。天井のレンジフードも、天井裏に固定できる下地をきちんと入れないと落ちる可能性があるため、きちんとした施工と、住宅自体の耐震性が必要です。
アイランドキッチン採用のポイント・向いている人
メリット・デメリットを踏まえて、採用するときのポイントと、どんな人がアイランドキッチンを採用するのに向いているのかをご紹介します。
アイランドキッチンを採用するときのポイント
換気扇を含めて掃除しやすいタイプを選ぶ
アイランドキッチンは部屋の中でも存在感があるため、汚れていると余計に目立ちます。掃除する頻度が高くなる可能性があるため、掃除がしやすいもの(素材やサイズ感など)を選びましょう。
デザインにもこだわりを
アイランドキッチン自体をインテリアとしても楽しめるので、素材やデザインにもこだわることをオススメします。実用性ばかり気にしていると、せっかくのアイランドキッチンが殺風景な印象になりかねません。
コンセントの配置位置は事前に確認しておく
レンジや炊飯器などの家電や、ブレンダーやミキサーなどのコンセントを必要とする調理器具を使うときのことを想定しておきましょう。アイランドキッチンは壁から少し距離があるため、コンセントの配置は設計の段階で確認しておくことが大切です。
油はねに気をつける
アイランドキッチンを検討する際に一番気になるのは油はねではないでしょうか。調理中の油はねは、IHコンロかガスコンロかによって、汚れる範囲や飛び方が異なります。どちらにせよ対策が必要になりますが、油はねガードはせっかくの対面式キッチンの開放感を損なう可能性もあります。耐火ガラス製にしたり、高さを調節したりなどの工夫が必要です。
アイランドキッチンに向いている人
家族で料理をすることや、ホームパーティーが好きな人
アイランドキッチンは、開放的で広いためゲストを招いてホームパーティーをするのに最適です。複数人でも作業しやすいため、ゲストと一緒に調理したり、配膳や片付けをしたり等の分担もしやすくなります。もちろん夫婦で料理をしたり、子供と一緒に片付けをしたりなども楽しめます。
きれい好きな人・整頓が得意な人
その存在感から良くも悪くも目につくため、日頃からキッチンが整理整頓された状態を維持できることが望まれます。キッチンまわりにものが多くあるだけで散らかって見えてしまうため整頓が得意な人や、油はねの対処などを考えると掃除が好きな人と相性が良いといえるでしょう。
楽しいキッチンライフを
アイランドキッチンのメリット・デメリットを知って「ぜひアイランドキッチンを採用したい!」と思われた方も、「我が家にはアイランドキッチンは合わないかも……」と思われた方もいるでしょう。展示場などで見るとおしゃれで憧れるアイランドキッチンですが、展示場では実際に調理をすることはないため、実際の汚れ方や匂いまでは確認できません。採用を検討する時は、デメリットもきちんと頭に入れた上で決定しましょう。
無理にアイランドキッチンを採用したせいで、生活する空間が狭くなることは避けましょう。実際にアイランドキッチンを採用することは難しいけれど、どうしても諦めがつかない場合は、例えばL型キッチンをアイランドキッチン風にレイアウトするという方法もあります。他にも、幼い子供を育てているご家庭なら、ペニンシュラキッチンの方がベビーゲートを設置しやすいというメリットもありますよ。家の広さや家族の環境に合わせてキッチンを選ぶことも大切です。
見た目がスタイリッシュなだけでなく、スムーズな家事導線や家族との関係を深めてくれるアイランドキッチン。お料理が好きな方にとって、キッチン周りの充実は家づくりにおける大事な要素です。開放感がありおしゃれなアイランドキッチンならば、より一層家族と一緒に料理が楽しめます。しかし、理想のキッチンにこだわりすぎて、他の間取りに影響が出てしまっては本末転倒です。キッチンも含めてバランスの良い家づくりを心がけましょう。
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